今度子犬ちゃんの混合ワクチン接種に行くんだけど、そういえば
フィラリアの予防っていつからなのかな?
確かに。子犬ちゃんは初めに色々な予防をしないといけないから
頭混乱しちゃうわ。
そうなんです。特に初めて子犬を迎え入れるときは何をしていいか分からないですよね?
私も子犬ちゃんを迎え入れた時、フィラリアの事など漠然としか理解していませんでした。
しかし、混合ワクチンと同様にとても大切な事なのでしっかり理解していきましょう!
それでは順を追ってなるべく簡潔にフィラリアについて説明していきます!(^^)/
そもそもフィラリアとは?
フィラリアとはフィラアリア症(別名:犬糸状虫症)の事で、蚊を媒介して寄生する寄生虫の事です。蚊が犬の血を吸う時に犬にの体内に侵入したフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が約6ヵ月程で成虫になり心臓や肺の血管に住み着いてしまいます。
成虫は約20~30㎝程の虫になり、そうめんのような見た目です。
感染したからといって、すぐに症状はでず症状が出るまで数年かかります。
フィラリア症の症状
感染初期は無症状で多くの場合感染して2~3年経過してから心臓や肺などの血管を傷つけ、肝臓や腎臓に深刻な症状が現れます。
軽度な症状の場合には軽い咳の発症で症状が少し悪化すると食欲が無くなったり運動を嫌がったりします。
さらに進行すると腹水や血尿などがでて腎不全や肝不全、高血圧などの症状があらわれ最悪の場合
突然死する可能性があります。
そして一度感染してしまうと、駆虫や治療が難しい感染症です。仮に治療で駆虫できても痛んでしまった臓器は元には戻りません。最善策はやはり「寄生させない事」になります。
子犬のフィラリア予防はいつから?
子犬のフィラリア予防の投薬は、生後2ヵ月~3ヵ月が推奨されています。そして予防期間は
「蚊が出始めてから1ヵ月以内~蚊がいなくなって1ヵ月後」となっており、一般的には5月下旬~12月末までに毎月1回の投薬をすることでフィラリア感染のリスクを防ぐことができます。
しかし近年は温暖化の影響により冬でも蚊が発生している地域もありますので、お住いの地域により予防期間が異なるため、掛かりつけの獣医師に相談しましょう。
混合ワクチン接種の際に一緒にフィラリア予防のお薬ももらいましょう。
↓子犬の混合ワクチンの詳細はこちらの記事をご覧ください(^^)
子犬の混合ワクチンの種類と狂犬病の接種のタイミングは?
子犬にフィラリアの検査は必要?
本来はフィラリア予防の投薬をする前に必ず事前検査が必要になります。ですが子犬の場合は動物病院によって方針が異なる場合もありますが、基本的には事前検査をしません。
フィラリア予防のお薬とは蚊に刺されなくする薬ではなくて、ミクロフィラリア(幼虫)を駆除するお薬です。ミクロフィラリアは皮膚に侵入後、約3ヵ月の期間をかけ血管内に侵入してきて、そこからまた成虫になるまでに約3ヵ月(トータル約6ヵ月)の期間がかかります。なので子犬の場合は基本的にフィラリアには感染していません。
また、蚊のいない冬に生まれた子犬(12月~3月)であれば、初めて迎える春の時点でフィラリアの成虫が体内にいる事は考えられにくいです。なのでフィラリア予防薬の投薬を急がなくても
基本は5月からの投薬で大丈夫でしょう。気になる場合は獣医師の診察を受け、指示のもと投薬をしましょう。
事前検査が必要な理由
フィラリアの検査とはフィラリアの成虫の有無を確かめるための検査になります。フィラリアに感染すると死につながる重篤な危険があるため、早期発見の治療が望まれます。
心臓にいるフィラリアの成虫が血管内にミクロフィラリア(幼虫)を産んで、体内にその幼虫がたくさんいる場合があり、その状態でフィラリアの予防薬を投薬してしまうとミクロフィラリアが一気に死滅する事によりワンちゃんにショック反応が起きてしまい体に負担がかかるので大変危険です。
そうなる事を防ぐためにも、次からのフィラリア投薬開始の時期は必ず事前検査をしましょう。
フィラリアのお薬の種類
フィラリア予防薬は現在大まかに分けて以下の3種類になります。
口径タイプはフィラリア予防と同時に、ノミ・ダニやお腹の虫まで予防できるオールインワンタイプがあり副作用も少ないです。しかし予防期間中は毎月1回の投薬が必要となります。
注射はフィラリアを1年間予防する事ができます。予防薬の飲み忘れ等を起こさないメリットがある反面、アレルギー反応や副作用に注意が必要です。
滴下タイプは口から吐き出す心配がなく口径薬を食べないワンちゃんに有効です。しかし薬剤のべたつきや肌荒れを起こしたり滴下した患部を舐めたりする危険性があるため注意が必要になります。こちらも毎月1回の投与になります。
口径タイプのお薬はお肉の味がして美味しかったワン!
まとめ
・ミクロフィラリア…フィラリアの幼虫(幼虫の期間は約4~6ヵ月程)
・フィラリア予防薬は蚊に刺されるのを防ぐためではなくミクロフィラリアを駆除する為の薬。
・子犬の場合、生後2,3ヵ月程で投薬を推奨。
・フィラリアは薬でほぼ100%予防できる。
・一般的な予防期間は5月から~12月に投薬。
・次期シーズンの予防期間前に事前検査は必須。